漫画

漫画マイベスト 2023

2023年も数多くの漫画と出会えた1年になりました。今まで読めていなかった旧作もいくつか読むことができましたが、中でも沙村広明『無限の住人』、鬼頭莫宏『なるたる』などを読むことで、自分はやはりアフタヌーンの連載作品のことが大好きなのだと再認識で…

瞬間 (『瓜を破る』第6巻 感想)

『瓜を破(わ)る』は板倉梓による漫画作品である。芳文社発刊の漫画雑誌「週刊漫画TIMES」にて連載されており、つい先日、TVドラマ化が発表されたばかりだ。そして本日10月16日には単行本の最新8巻が発売となった。 先月のある夜、うまく寝つけず未読のこの漫…

少女と森 (『タコピーの原罪』上 感想)

一コマ目、薄暗く木々が生い茂る森の入り口のようなその空間には藤子・F・不二雄『ドラえもん』の空き地よろしく、三つの土管が横積みされており、その中の一つからは怪しげな触手が外へと伸び出ている。土管の中に潜む何者かに対し、戸惑いながらも「ねえ …

全3巻で完結する漫画を紹介

現在の個人的な気分で「これだけは読んでください」と推薦したくなる完結済み漫画を紹介します。すべて全3巻の作品で統一しました。これというのも、全3巻という長さに私自身、強い愛着があるからです。何日もかけて読まなくてはいけないというほどではなく…

空白を想像すること (『ブランクスペース』感想)

熊倉献作品との出会いは2017年1月、当時新刊だった『春と盆暗』が面陳されていた実家近くの書店だったと記憶しています。 実際に書店でこの単行本を見かけるまで作者である熊倉さんのことは恥ずかしながらまったく知りませんでしたが、無数の道路標識が突き…